週刊まちづくり/8号(99/06/05号)



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□□□□◆週刊まちづくり◆□□□□ ---Weekly Machi-Zukuri---
99/06/05(毎週土曜日発行)              8号(配信数89)
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┃今号の内容                  ┃
┃     1 まちづくりカレンダー      ┃
┃     2 連載コラム           ┃
┃     3 まちづくり本          ┃
┃     4 まちづくり伝言板        ┃
┃     5 週刊まちづくりからのお知らせ  ┃
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◆1 まちづくりカレンダー◆◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

◎:今回新しく紹介するイベント
■:以前紹介したイベント([●●号]は掲載号)
□:追加情報のあるイベント
バックナンバーは、以下に掲載してあります。

 ○創刊準備1号
 ○第2号
 ○第3号
 ○第4号
 ○第5号
 ○第6号
 ○第7号

━━【イベント情報】━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
3/26(金)-6/6(日)[第2号]
■名古屋都市センター開館記念企画展【名古屋市の復興土地区画整理事業のあゆみ】

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4/29(木・祝)-6/29(火)[第4号]
■人にやさしい住まいづくり体験館企画展示「人にやさしい世界のトイレ」展

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6/6(日)[第5号]
■第3回東葛まちづくり交流会

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6/8(火)19:00-
◎中野のまちづくりを考える会定例会
【場所】中野区まちづくり公社・2階会議(中野駅南口徒歩5分)
【連絡先】創作工房・中村陽子 T03-3387-2367 F03-3387-2273
「中野のまちづくりを考える会」が中野区都市マスの「中間まとめ(基礎とな る考え方)」に対して提言書を出しました。また、桃園地域を始め各地域から も意見書が出されています。行政と市民の協働によるまちづくりを目指してい ます。「路(みち)」をテーマにした例会は毎月第二火曜日に行われています。
【提供】山田清さんからの情報提供です

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6/9(水)[
第5号]
■都市計画家協会懇話会【昌子住江氏(関東学院大学教授)「石川栄耀の描いた『20年後の東京(ビデオ)』】

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6/9(水)19:00-20:30
□おぎくぼ塾'99 6月例会【まちづくりとワークショップ?−国分寺発】
【場所】東京電力杉並支社会議室(JR阿佐ヶ谷駅南口下車3分)
      杉並区阿佐ヶ谷南1−47−17
【講師】長谷川美和子・藤木千草・藤田浩司
【会費】通信費・会場費として500円+放課後の部活費/講師無料
【内容】今月は市民からの「まちづくり」への問いかけです。長谷川さんは少 しスタンスを置いて国分寺に住んでいます。藤木さんは国分寺に住みながら市 民グループとしての関わりを国分寺に持っています。藤田さんは国分寺と杉並 で建築設計の仕事をしながら国分寺のまちづくりを傍観しています。三者三様 の関わり方ですが、国分寺という共通項を基に現在のまちづくりを考えてみま す。また、今いろいろなところで行われているワークショップとはどのような ものでしょうかどうぞお誘い合わせの上ご参加下さい。そして様々な意見をお 寄せ下さい。
【申込】会場の都合上、6月8日までに出欠を下記までお知らせ下さい。
 TEL 03−5377−7166 FAX 03−5377−7167
【提供】山田清さんからの情報提供です。

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6/10(木)[
第3号]
■「中心市街地活性化講習会」大阪会場

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6/11(金)[第5号]
■建築学会地震防災総合研究特別研究委員会・都市構造防災化小委員会公開研究会 第3回「木造密集市街地におけるまちづくりの目標像」

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6/12(土)14:30-17:00
◎「市民参加のまちづくりの仕組みを探る」第四回学習会【西田穣「地方分権で変わるか、まちづくりの仕組み〜地方自治法・都市計画法の改正の動向」】
【会場】阿佐谷中学校開放会議室
【主催】まちづくりに夢をつなぐ市民の会
杉並区成田東5-39-12 榎本ビル4F TEL&FAX 03-3398-4960
【提供】西田穣さんからお寄せ頂きました。

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6/13(日)[
第7号]
■アセス法施行記念シンポジウム【2005年日本国際博覧会(愛知万博)の環境アセスメントを検証する】

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6/13(日)16:00-20:00
◎小金井・まちづくりの会定例会【武蔵小金井駅周辺はこれからどうなっていくのでしょうか?】
【場所】小金井商工会館 2F(武蔵小金井駅北口 西に徒歩1分、線路沿い)
→場所が変更されます。小金井福祉会館 3F学習室(武蔵小金井駅南口 南に徒歩5分)
【参加費】ワイン、おつまみ代1500円程度(お酒の飲めない方は1000円)
【連絡先】土肥妙子 小金井市前原町5-18-15 TEL:042-384-5905, FAX:042-381-2422
今回のリレートークは、武蔵小金井駅南口商店街の酒屋「きくや」のご主人大 久保さんをスピーカーに迎え、南口商店街の歴史、現在そして展望までをお話 し頂きます。会の後半は、ワインを飲みながら気軽な質疑応答、意見交換とな りますので、お気軽にご参加下さい。

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6/13(日)・14(月)[
第4号]
■吉田町日仏景観会議(地球を考え,地域で行動する)吉田会議

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6/14(月)[第5号]
■都市計画家協会視察会【第7回多摩ニュータウン視察会】

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6/14(月)[第2号]
■日本建築学会 都市計画委員会・都市景観小委員会シンポジウム「都市景観形成の方向性を探る」

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6/16(水)[第4号]
■吉田町日仏景観会議(地球を考え,地域で行動する)東京会議

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6/18(金)18:00-19:30
◎JCDデザインシンポジウム「SECTION 22」
【ケン・ヤング講演会「アジアの都市,建築,デザイン」 】
【場所】TNプローブ(東京都港区六本木)
【主催(連絡先)】日本商環境設計家協会(JCD)/電03-5684-3781
【参加費ほか】無料,定員200人
講師のケン・ヤング氏はマレーシアの建築学会会長などを歴任した建築家
【出典】
日経アーキテクチャーHPより

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6/19(土)[第6号]
■中世城塞都市鎌倉連続シンポジウム1「城塞都市鎌倉を探る」

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6/19(土)[第4号]
□第7回公益信託世田谷まちづくりファンド公開審査会
【時間】10:00-16:30
【場所】三茶しゃれなあどホール(三軒茶屋駅下車1分)

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6/19(土) 13:30-16:30(終了後、懇親会を行います。)
◎まちづくりネットワーク埼玉第10回会合「地方分権と都市計画」
【会場】芝浦工業大学大宮キャンパス システム工学部棟3階351教室(予定)
   JR宇都宮線の東大宮駅下車(快速は止まりません)。徒歩18分。
   東口駅広場の南側から出る大学専用バスに乗車できます。
【参加費(資料代)】一般1500円 学生 1000円
話題提供者:
大村謙二郎(筑波大学教授)/斉藤善孝(県都市計画課)/大塚博(上尾市大 規模道路対策室)/香田寛美(春日部市企画課)/水口俊典(芝浦工業大学教 授)/若林祥文(県住宅管理課)
【連絡先】芝浦工業大学環境システム学科三浦昌生研究室
担当 市川岳郎 折原規道  TEL 048-687-5832 FAX 048-687-5199
〒330-8570大宮市深作307
E-mail:m599153@sic.shibaura-it.ac.jp (折原)
6/16(水)までにお知らせ下さいますようお願い申し上げます
【提供】芝浦工大の小林さんからお寄せ頂きました。

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6/23(水)15:00-17:00
◎第138回 都市経営フォーラム【安井潤一郎(早稲田商店会・会長)『ゼロエミッションからまちづくりへ』】
【会場】日中友好会館 後楽国際ビルディング・地下1階大ホール
【問合せ】日建設計・都市経営フォーラム事務局(谷口 碩・斉藤亜希子)
  Email:toshikei@nikken.co.jp
さて、第138回都市経営フォーラム(6月23日)では、ユニークなまちづ くり運動としてマスコミでも取り上げられた”早稲田のまちづくり”の中心と してご活躍中の、安井潤一郎氏(早稲田商店会・会長)をお迎えします。
”ゴミゼロ運動”からスタートして、一見、奇想天外な発想のまちづくり運動 に発展していくプロセスは大変興味深く、また”自らのまちをみずからの手で” という考え方や実践活動には、市街地再生が叫ばれる今日、多くの学ぶべき点 があるとして、多方面から評価されています。
安井氏の歯に衣を着せない、そしてユーモラスな語り口もあわせて、大変面白 いお話がうかがえると思いますので、ご興味をお持ちの方はご参加下さい。

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6/26(土)[
第5号]
■日本都市計画家協会第7回総会案内記念行事【鼎談「都市計画法改正の理念と実践」】

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6/28(月)[第3号]
■都市計画学会 第86回月例懇話会【「タウンマネージメントの実践とその課題」(株)都市構造研究センター南部繁樹】

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6/28(月)13:00-16:20
◎まちづくりシンポジウム【「都市における緑と人間の“チョット"居ごこちの良い関係」】
【場所】千葉市文化センターホール
・基調講演者(コーディネーターを兼ねる) 進士五十八氏(東京農業大学教授)
・パネリスト
惠小百合(江戸川大学教授)
井上忠佳(〔社〕日本造園コンサルタンツ協会専務理事)
小竹寿子(印旛支庁印旛農業改良普及センター果樹花き科長)
誰もが安全で快適に暮らせるまちづくりの推進に向け、関係者及び県民の理解 を深めるためにシンポジウムを開催する。

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6/29(火)13:30-18:00
◎参加のまちづくり国際交流シンポジウム「(仮)21世紀の市民社会をつくる環境デザイン」
【会場】生活工房くりっく(ワークショップA、B)(東急新玉川線三軒茶屋駅下車・・・キャロットタワー内)
【プログラム】
テーマ:「(仮)環境デザインと市民社会:21世紀に向けて」
1:30 世田谷区長あいさつ
1:40 各国に見る参加のまちづくりの現代的課題
・アメリカ(30分)ランディ・へスター
・台湾(30分)ジョン・K・C・リウ
・日本(10分)林泰義
2:50 休憩
3:00 事例紹介(各20分)
・持続可能なコミュニティとNPO マーシャ・マクナリー
・コミュニティの育成とデザイン ウオルター・フッド
・都市再生とアドボカシー スー・チェン・ツエン
・環境保全と国際ネットワーク ジェフ・ホウ
4:20 休憩
4:30 パネルディスカッション「各国から何を学ぶか?21世紀に向けて」
・アメリカ ランディ・へスター/ロバート・オギルビー
・台湾 チュー・ジョー・シャー/スー・チェン・ツエン
・日本 延藤安弘/林泰義
・司会 西村幸夫
【提供】越野圭子さんより情報をお寄せいただきました。

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7/2(金)-4(日)[
第7号]
■早稲田大学国際シンポジウム 「都市計画と民主主義」−21世紀のまちづくりが求める市民像と社会像
※前号に掲載していた連絡先の電話番号(03-5286-3139)を03-5286-3285に訂 正をお願いいたします。読者、関係者のみなさんにはご迷惑をおかけしました。

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7/9(金)[第2号]
■住宅総合研究財団 第19回住総研シンポジウムは「木造住宅の未来を展望する(仮題)」

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7/9(金)[第5号]
■都市計画家協会懇話会【長坂寿久氏(ジェトロ企画部事業推進主幹・前アムステルダム所長)「今、ダッチ・モデルに注目する」】

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7/9(金)13:00-17:00
◎中心市街地活性化津山シンポジウム【街の賑わい再生アプローチー具体的展開ー】
【場所】岡山県津山市津山音楽文化ホール
(アルネ津山7F:複合型商業再開発ビル)
【主催】津山市、地域振興整備公団
基調講演 石原武政(大阪市立大学教授)
報告(津山市中心市街地取り組み) 白井一臣(津山市都市建設部参事)
パネルディスカッション
石原武政(基調講演者:議長)/藤田邦昭(都市問題経営研究所)/吉井茂人 (長浜商工会議所商業担当課長)/西川公人(津山街づくり梶j/中尾嘉伸 (津山市長)/岡本一男(津山城東むかし町実行委員会)
【参加料】無料(シンポジウムの後の意見交換会は有料:2000円)
【視察会】当日午前中に津山中心市街地視察会開催(10:45アルネ津山7F集合)
【連絡先】地域振興整備公団中心市街地活性推進室(担当:本間
    TEL:O3-3501-5211EX386 FAX:O3-3501-0402
Eメール:mano-s@region.go.jp
【出典】まちまちネットMLより

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7/10(土)[
第3号]
■まちまちサロン IN SAWARA

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7/13(月)-16(木)[第3号]
■建築学会関東支部建築計画専門研究委員会第2回研究会【「新世紀末都市-東京」の新たな解読】

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7/23(金)-26(月)
◎サバイバル キャンプ イン 東京(1000人の仮設市街地づくり)
(基本的な考え方)
昭和記念公園の中央広場に、今夏の数日間、市民の手で「仮設市街地づくり」 のイベントを行う。そのイベントは実際に仮設市街地をつくってみること、そ こで生活してみること、それを通じて震災にみまわれた場合に私たちがどう行 動すべきかを語り合い、参加者一人ひとりの考え方を深めることをねらいとす る。
(イベントの概要)
【場所】昭和記念公園中央広場(みんなの原っぱ)
【参加者】市民、学生等約500名(延べ1000名)
【プログラム】
7/23(金)つくる
●仮設市街地の建設(仮設住宅、店鋪、集会所など)/●現地制作コンペの実施/●夕暮れのフォーラム(オープニング)
7/24(土)住む
●仮設市街地での共同生活体験/●共同炊飯、共同の生活管理/●夕暮れのフォーラム(神戸に学ぶ)
7/25(日)語り合う
●夕暮れのフォーラム(ワークショップ報告、全体トーク)/●仮設市街地幻燈会
7/26(月)かたづける
●仮設市街地の撤去
【提供】越野圭子さんより情報をお寄せいただきました。

━━【連続講座】━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
暮らしと住まいの市民学校(くらすま塾)99のご案内
第1期講座 明日の住まいを考えよう
皆さんが自分らしい暮らしや住まいを見つけることを支援する市民団体として 「暮らしと住まいのネットワークセンター(KSNC)」が昨年発足しました が、活動の一つとして以下のような市民学校(くらすま塾)を開催することに なりました。様々な活動や研究をされている優れた講師の方々に楽しくわかり やすいお話をしていただきますので、是非ご参加下さい。センターの会員を対 象としていますが、非会員でも参加できます。参加を希望される方は事務局ま で電話でお申し込み下さい。
【主催】暮らしと住まいのネットワークセンター
【期間】平成11年6月-9月(毎月2回)
【日時】毎月第2・第4土曜日(原則)14時-16時
【会場】目黒区「三田集会室」(恵比寿駅徒歩5分)
【参加費】会員500円/回、一般1000円/回
【定員】30名(申込先着順)
【プログラム】
第1回 6/12(土)「欧米の高齢者の住まいと暮らしは日本とこんなに違う」
園田真理子 明治大学講師
第2回 6/26(土)「病気になる家ならない家。健康に良い住まいはこうしてつくる」
高橋元 人・環境計画代表
第3回 7/10(土)「高齢者の健康を考えた食事のメニューと給食システムの実例」
篠崎美砂子 さざんかの会代表
第4回 7/24(土)「共同浴場と食堂のある共同住宅の暮らしが楽しい(ハートフルハウスで暮らして)」
定行まり子 日本女子大学助教授
第5回 8/28(土)「自分たちで手作り共同住宅を実費で建てる方法を教えます(コーポラティブ住宅のすすめ)」
中林由之 コープ住宅推進協議会幹事長
第6回 9/11(土)「働く女性のための住まいづくりをスウエーデンに学ぶ(コレクティブ住宅のすすめ)」
小谷部育子 日本女子大学教授
第7回 9/25(土)「高齢者が一緒に暮らすグループハウスはどのように始まったか(COCO湘南台)」
井之川平等 NPO法人COCO湘南台理事長
  第8回10/9(土)「ワークショップ:あなたが実践する自分らしい住まいづくり」
吉田洋子・古居みつ子 暮らしと住まいのネットワークセンター
(テーマと講師は一部変更になることがありますが、別途お知らせします)
暮らしを住まいのネットワークセンター事務局
【問合せ】東京都品川区西五反田7-17-3五反田第2長岡ビル計画技術研究所内
TEL: 03-3779-3515 FAX: 03-3779-8920
【提供】計画技術研究所の宮路さんからお寄せ頂きました。

◆2 連載コラム◆◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

■■「計画づくりにおける参加型アプローチ」その4(吉村輝彦)■■■■■

さて、こちらにきて、いわゆる開発途上国の都市問題などに触れるにつれ、い ろいろと考えさせられることがあります。読んだことがあるかもしれません が、穂坂光彦氏の「インフォーマル世界の計画プロセス・アジア大都市の宅地 開発をめぐって・」(1996年度第31回日本都市計画学会学術研究論文集, 331-336p)には考えさせられました。以前から、論文の存在は知っていました が、現在の所属しているところで読むと、以前と全然違った観点からより一 層重要な問題を含んでいると思いました。近代都市計画成立以後のフォーマル なコントロールが社会を覆う中で、「都市形成のプロセスについて、長期的全 体的計画をまず策定し、そのもとに諸資源を動員し、公的責任において都市基 盤を整備し、住宅を建設し、居住者にあてがう」というのに対して、そういっ たフォーマルな世界ではなく、インフォーマルな世界においては、「人がまず 集まり、住む<場>を確保し、それをつなぎながら都市を築く」ことになり、 それはすなわち、アジアのスラム住民が自ら居住地を形成していていくときの 方法に体現されており、とすれば、インフォーマルな世界の中にこそ、学ぶべ きしなやかな方法があるとの指摘には、今の日本の置かれている状況に対して 重要な含意があると思います。「長期的で合理的で整合的で調整のとれたプランに よって都市開発を予見された方向に誘導しなくてはならないという思想は、一 定の歴史的社会を前提にして成立する」という指摘は、計画論のあり方に関わ る。穂坂氏が指摘しているように、計画論からは、コミュニティのイニシアテ ィブを行政側の計画とどう調整できるかである。ポール・バロスが古典的な 「計画→施設→建築→居住」という住宅地計画の理念と正反対に「居住→建築 →施設→計画」というプロセスこそが第三世界の実態であるとしながらも、理 想としているのは、実は「計画→居住→建築→施設」というプロセス、すなわ ち、最低限の合意された大まかな方針があって、それに従って定住が開始さ れ、住宅が漸進的に建設され、ついで優先度に沿って施設が整備されていくと いう順序であるとの指摘は、確かに、都市計画の計画論全般とは一緒にして考 えられるわけではないが、重要な視点を提供していると言える。論文の最後に おける、インフォーマル世界にとっての「計画」の最大の意義は、共同意思形 成のためのプロセスとしてであり、開発の体験を通して社会の各成員が、「そ れではどういう総合的な枠組みが望ましいのか」を、現実に即して、切実に納 得していく共同的な学習過程にこそ意味があるとの指摘は、まさに、まちづく りにおいて求められているものであろう。

◆3 「まちづくり本」◆◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

○RACDA編「路面電車とまちづくり」学芸出版社 2500円+税
週刊まちづくりには掲載しませんでしたが(忘れていました・・)、明日まで 愛知県豊橋市において、路面電車サミットが開かれています。タイトルだけを みると鉄道マニアの集まりではないかと思うかもしれません。いえいえこれが 十分にまちづくりなのです。先週号で紹介した本と同じく、地方都市の中心市 街地活性化の切り札として期待されているのがこの路面電車です。週刊まちづ くりの読者は、まだ関東在住の方(特に学生)が中心なので、理解しにくいか もしれませんが、熊本や広島では、超低床車両が導入され、まだ豊橋では、新 規に路線延長が行われました(150mですが・・・)。この路面電車は、海外で は、LRT(ライトレートランジット)の名で、各地で復活をしています。ト ランジットモール(公共交通と歩行者だけの空間)の中を、かっこいい電車が 走る姿を写真で見たことのある人も多いでしょう。
さて、この本では、鉄道マニアの集団ではなく、将来の都市を考える上で路面 電車の活用・導入めざして活動をしているグループを紹介しています。これ は、まさにまちづくり活動をいうことができるでしょう。そして、このように 都市の将来像について専門的に活動をしているグループがこんなにもたくさん あることに驚きました。(杉崎和久)

◆4 まちづくり伝言板◆◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

=<流山市での取り組みについて>=(山口邦雄さん)
こんにちは、皆さん。現在、流山の総合計画策定に携わっていまして、昨日は 素案公表後の市民ワークショップの運営委員会の打ち合わせに出てきました。
 素案作成に先立って地域別のワークショップを実施し、『市民協議書』なる ものが提出されたのが、昨年の夏。その後、行政内で作業が進み、素案公表が 今年の5月。今回は、それを受けての市民側の取り組みです。ご存知かもしれ ませんが、流山の市民協議の特徴は、その運営を市民の運営委員会が主に担っ ているということです。企画・進行は、最終的にはその運営委員会が判断を下 し、実行します。
 また、渡辺委員長を中心とした総合計画審議会は、「行政、市民、審議会は、 それぞれの自己責任のもと、総合計画についての見解を明らかにする。」 と し、従来の御用審議会の打破と真に責任ある審議会のあり方を求め、精力的な 議論が進められています。
 昨日の運営委員会では、行政、審議会、のそれぞれの見解を十分理解しつ つ、しかし市民協議を実施する運営委員会としての責任のあり方、進め方の大 変深い議論ができたように思います。おそらく、総合計画策定後には、『流山 方式』としてこの取り組みがいろいろなところで取り上げられると思います が、それが、まさに現在、市民運営委員、行政、審議会のそれぞれが悩みなが らも作り出されようとしています。
 こうしたことに興味あって、もし時間が確保されるなら、是非こうした「歴 史的瞬間」(笑) に立ち会われることをオススメします。(^^) 過去の事例に あたって、分析・整理していくことも重要ですが、「真実は現場にアリ」という ことを、身を持って感じています。なお、各回の取り組みの断片だけでは、ひ ょっとしたら「なんだ、普通のワークショップじゃないか」と思われるかもしれ ません。しかし全体の流れはダイナミックなものとなっています。ワークショ ップ実施により、行政側の当初の想定・目論見とは異なる展開が生まれ、それ が総合計画と市民参加を育てつつあります。ワークショップ、運営委員会、審 議会は常に公開されています。当面の予定は、以下の通り。
   第2回ワークショップ 6月5日(土) 10時〜 市役所
   第4回運営委員会   6月7日(月) 7時〜 市役所
   第3回ワークショップ 6月12日(土) 1時〜 文化会館
   第5回運営委員会   6月14日(月) 7時〜 市役所
   第4回ワークショップ 6月27日(日) 1時〜 初石公民館
   第12回総合計画審議会 7月6日
   第13回総合計画審議会 7月21日
   第14回総合計画審議会 7月28日
詳しくは、流山市役所企画調整課 0471-58-1111 へ

━━【情報やご意見をお寄せください】━━━━━━━━━━━━━━━━━
●「こんなことありました」というエピソード
●こんな本を読みました(「まちづくり本」のコーナー)
●研究会やイベントの参加者募集
●コンサルタントのバイト、WSの学生のお手伝い募集募集

◆5「週刊まちづくり」からのお知らせ◆◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

━━【週刊まちづくりHPについて】━━━━━━━━━━━━━━━━━━
「週刊まちづくりHP」に は、現在「週刊まちづくり」のバックナンバーと掲示板があります。是非、み なさんのご感想、ご意見や情報などをを掲示板に書き込んで頂ければと思って おります。よろしくお願いいたします。

━━【週まちのネットワーク】━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
「週まち」は、まちづくりに関係するネットワークをゆるやかに結ぶ役割を担 うことできるのではないかと考えています。現在、情報の相互交流をしていま す。「週まち」に頂いた情報はこれらのML等にも掲載される可能性のあるこ とを予めご了承ください。
 ●松戸まちづくりメーリングリスト
 ●まちまちメーリングリスト
 ●ニフティサーブ「川のフォーラム」
また「週まち」は情報の整理とともにネットワークを大きな目的としています。
お知り合いで配信希望の方がいらっしゃいましたら、お知らせください。編集 部からすぐにお送らせていただきます。

◆編集部から◆◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
みなさんのご協力あっての「週まち」です。是非とも情報をお寄せください。 内容は、みなさんがまちづくりに関係あると思われることならなんでも結構で す。みなさんの手元にある情報を是非お寄せください
(メール・FAXどちらでもOKです)

●転載に関して●━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
転載に関してはみなさんの自発的な判断におまかせいたします。

●配信停止など●━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
今後の配信を希望されない方はそのまま、ご返信ください。

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週刊まちづくり第8号(1999年6月5日発行)
発行:週刊まちづくり編集部(吉村・杉崎)
E-mail:machi@sa.uno.ne.jp
FAX:052-917-1210(吉村)
URL:http://member.nifty.ne.jp/Teru2/w-machi/




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